イルマーレ
2009/08/26 21:12 by つかさ
チョン・ジヒョンファンを公言していながら、実は「猟奇的な彼女」と「僕の彼女を紹介します」しか見たことがなかった。
ということで、今回は彼女のもうひとつの代表作「イルマーレ」を見ることにした。
ハリウッドでもリメイクされたほどの有名作らしいのだが、あらすじもまったく知らない状態で鑑賞開始。
海に面した美しい家の郵便受けを通して、2年という時を越えた文通を行なう2人の男女を描いた恋愛映画。
ストーリーは、いわゆるタイムパラドックスもので、場面毎に過去と現在を行き来するので、最初展開を理解するまで少し時間がかかった。
しかし、その物語は淡々と落ち着いて進む展開であまりSFチックではなく、大人向けの上質なおとぎ話のようだ。
2年という微妙な時間のズレは、街で出会えても過去の彼女はその時点の彼を知らない、という絶妙なすれ違いを演出している。
監督が公開時期を遅らせてまでこだわったという映像は、構図も色彩もすばらしい。
「猟奇的~」がバスタオル級の泣きポイントのある作品だとすると、こちらはハンカチ級か。
といっても、それは劣るということではなく、「猟奇的~」が緩急の激しさに涙腺が決壊するタイプで、本作品は、前編に渡って穏やかになれて、じわっと涙がにじんでくるタイプだ。
設定のあいまいさとか、オチの矛盾とか、現実的なものを映画に求めるタイプの人には不向きかもしれないけど、絵画のような美しい映像世界に素直に身をゆだねると見終わった時に心ホッコリする上質な作品だ。
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