Condylox

つかさ本舗

三十路男の日常

「誰も知らない」

2005/04/11 08:49 by つかさ

昨年のカンヌ映画祭で最年少で最優秀男優賞を受賞したことで話題になった作品。
知り合いの2児の母から「号泣もの」との薦められて見たのだが・・・

お涙チョウダイ的演出が抑えられ、淡々と都会の中で”誰にも知られず”生き抜いている兄弟たちを捉えた映像はその自然体の演技と相まって、実に印象的だけど、悲しい過ぎる。
親の身勝手で無頓着な姿が気になってしまう。

同じように、親を失った兄弟を扱ったという意味でアニメ「火垂るの墓」は、戦争という非日常的な個人ではどうしようもないものに巻き込まれた悲惨感が涙を誘ったが、この作品ではあまりに日常的で現実的な社会が舞台で、どうも感情移入という点では入りきれなかった。
コンビニの店員とか、少しは気がついても良さそうなオトナが居ながら、どこかに相談するとかできなかったのかなぁ、という現実的な解決策に気が行ってしまう。
それに映画のモチーフとなった実際の事件は、もっともっと悲惨だったそうなので、こんなに淡々とした展開でいいのかなぁ、等とも考えてしまった。

また先日来お気に入りの「ダンサーインザダーク」と比べると、社会の冷たさと救いが少ない印象という点では似ているが、子に対する親の思いがあまりにも真逆に位置するという点で、どちらの悲劇がより悲劇か、などということも考えてしまった。

とはいえ、やはり子供たちの演技力というか存在感はすばらしかった。(監督の演出力のおかげか?)
柳楽優弥くん以外の3人も実にすばらしい演技だった。

なんだか、素直な感想が纏まらない映画である・・・

カテゴリー: 鑑賞記

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