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つかさ本舗

三十路男の日常

愛犬プー太郎

2007/03/20 17:36 by つかさ

我が家の愛犬のお話し。

名前はプー太郎、野良犬の雑種。
ある日フラッとやってきたフーテン犬なのでプー太郎。

12年前の夏、私の母が近所にお使いに出た時、気が付いたら泥だらけの汚い犬が母の後をトコトコとついてきた。
母がスーパーで買い物をして出てくると、なんとスーパーの前におとなしく座って待っていたのだ。
そしてその後も母の後をついてくる。
次の日も母が外出すると、どこからともなくやってきて後をついてくる。あまりにも汚い犬に付きまとわれて母は当時いささか恥ずかしかったらしい。
時々姿が見えなくなったな、と安心してもしばらくするとチャッカリ家の前で待っていたりする。
誰かにイタズラされたのか、毛が虎刈りにされてしまっていたりもした。

そんな日が数日続いた。

あげくには母が車で外出しようとすると走って追いかけてくる。さすがに危ないので一度引き返し家につなぎとめておくことにした。

当時、マルチーズを飼っていたのだが、その子とも気が合いそうだっだし、見かねた両親はそのまま我が家で飼う事にしてしまった。

こいつがまた、言うことは良く聞くし、無駄に吠えたりもしない。
とても優しい顔をしているし、結構しっかり躾けられていたようでもある。

そんな犬がなんで野良犬なんかになってしまったのか、聞いたところで教えてくれるわけでもない。

たまに脱走癖が出て、どこかに居なくなってしまうことはあった。
「もともとどこから来たかわからない野良だし、前の家に帰ったんじゃないか?」などと家族は強がりを言ってみるものの、2時間もするといつの間にか小屋に戻っている。

ところが2年ほど前にも脱走をしたが、このときは一向に帰ってこない。
「いよいよどっかに行っちゃったのかなぁ」
「10年世話したのに、礼も言わないで出ていくとは失礼な奴だ」
またも皆、強がりを言ってみる。
結局2日ほど経って、近くの警察に捕獲されているらしい、という情報を聞き、行ってみるとオリに入れられていた。
警察官の話しによると、捕まってからずっと吠えっ放しだったらしい。後1日経って引き取り手がいなかったら、保健所に送るつもりだったらしい。
これに懲りてからは脱走することは無くなった。

散歩に連れだそうとすると飛びついて大喜びする。
散歩中、他の犬にワンワン吠えられても歯向かったりしない、本当に大人しくて優しい犬だった。

そんな我が家の愛犬プー太郎が今朝方、天国に旅立った。

5日程前から急に元気がなくなり、エサもほとんど食べなくなってしまった。

家にやってきた時すでに成犬だったことを考えると、もう14~5歳にはなっているはず、実はかなりの老犬だ。
寄る年波には勝てないのだろう。大きい犬は案外急にガタッと来て、その後は早いという。
痛がったり苦しんでいる様子は無いし、自然の流れに任せることにした。

昨日の朝にはもうほとんど散歩にも出れないようになってしまった。
夜、北風が強かったので、めったに入れたことがない家の玄関の中に寝かせることにした。

本当に命のロウソクが静かに消えていくような感じだった。

私が12時過ぎに寝る前に頭をなでてあげても、視線をこちらに向けるだけだった。

そして今朝4時過ぎに父が様子を見にいったら、なぜか玄関から少し入ったところにある風呂場の脱衣所のところで倒れていたらしい。
最後の力を振り絞ってそこまで歩いていったのだ。その理由はわからないが。

結局、自分がどこから来たのか素性も明かさず、12年面倒見てもらった礼も言わずに逝ってしまった。
「いつか、ここほれワンワンでもしてくれるんじゃないか」なんて家族で冗談も言っていたが、それもしてもらえなかったな。

それでも最後、12年間我が家で過ごした時間を幸せだったと思っていてくれただろうか。
それなら、我が家族は満足だ。

合掌。

カテゴリー: つぶやき

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